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EUのコピペ政策採用で日本の富が海外に流出

食と農のウワサ

日本は、EUの「有機農業政策モデル」(Farm to Fork Strategy)に追随して「みどりの食料システム戦略」を策定した。オーガニック(有機)食材が安全という科学的根拠はなく世界人口の増加に備えて、米国が反対の立場を取るなか、日本はなぜEUのコピペ政策を採用したのか。浅川芳裕氏が翻訳・抜粋したX(旧ツイッター)の投稿をもとに紹介する。

日本の有機政策の背景にEUを真似る国際約束が

EUの有機農業政策を日本が真似る背景の一つには、2019年2月に発効した日EU経済連携協定(EPA)がある。そのEPA第19条「農業協力」には、「双方の農政のうち『最善』の方を真似る」とあり、事実上の国際約束になっているのだ。日EU間の交渉記録を読むと、EU側から「有機農業と脱炭素」政策の採用を押し付けられていたことがわかる。

ロジックもエビデンスも調べていないと回答

有機農業推進による「脱炭素」政策をまとめた農水省の担当課に、有機の方が従来(一般的な慣行農業)比で脱炭素になるロジックとエビデンスを問合せると、「我々は大きな戦略を決める。些末な事は知らない」と回答。次に有機の担当課に回され、同じ質問をすると、「耳が痛い。調べてない。EUがやってるので……」と耳を疑う答えが返ってきた。有機農業の推進が優れた政策であるという根拠は一切ないのである。

みどりの食料システム戦略に代表される日本の有機農業政策は、農業協力という美名の下、日本の農家には不利だが、EUの農家にメリットのある農業政策・非関税障壁の導入を謀るための会合となってしまったようだ。結局のところ、有機は政治の道具にすぎず、ロジックのない日本の有機戦略などとても戦略とは呼べない。

海外の富を還流させEU戦略を無力化する方法

農業政策アドバイザーとして、戦略なき農水省・政治家にアドバイスを授けよう。

日本の戦術を組み立てるためのロジックは、①日本の方がEUより農業分野の「脱炭素」実績が高い(事実ベース)→②遅れているEUに追随せず、日本が枠組みを作って主導→③世界初となる農地炭素バンクを設立→④農家登録&脱炭素査定→⑤日本・グローバル企業のカーボン買取りを開始→⑥世界でいち早く&効率的に脱炭素化した日本農家・農業に海外の冨が還元する。

当面の戦術目標としては「EUの脱炭素」追随で日本の冨を海外に流出させないこと。海外の冨が日本農業に還流するスキーム作りが必須。早くやらないと、同じことを企む中国・欧米農業に主導権を握られて一巻の終りだ。日本がEUに先んじてこうしたスキームを作っていれば、EPA農業協力の「双方の農政のうち『最善』の方を真似る」規定を武器に、それこそEUに採用させることができただろう。

EUの「EU有機農業・脱炭素」戦略を無力化するもう一つの戦術は、米国の保守派(農業州のほとんどすべて)と組み、アジア・アフリカ諸国をも巻き込んで世界の持続可能な農業を主導することだ。

しかし、戦略なき日本政府は食料・環境の国際会議前からEUと連携約束済みを公式発表していて、その約束を果たすためにわざわざEU環境政策グリーンディール政策の農業版「Farm to Folk Strategy」のコピペ「みどりの食料システム戦略」を拙速に作った大のお人好し。戦術を理解するレベルにないので、無理かもしれない。

 

筆者

AGRI FACT編集部

 

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