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第5回 コメ不足は日本だけ──世界は過去最高の豊作と価格下落【浅川芳裕の農業note】

浅川芳裕の農業note

日本でコメ不足・高騰が続く中、世界のコメ生産・価格はどうなっているのか。

世界のコメ生産量は9年連続で前年を上回り、史上最高記録を更新している。

アメリカ農務省の最新レポートによると、今年度は過去最高の5億3,580万トン(精米ベース)の生産が予測されている。

記録更新をリードするのがインド。中国を抜き、インドは今や世界最大のコメ生産国である。過去5年で、日本の全生産量を上回る増産を実現している。

国内のコメ高騰をよそに、世界のコメ価格は下落傾向にある。最大の要因はインドの輸出規制緩和と低価格供給だ。インドの安価なコメ輸出が国際価格を押し下げているのだ。

一方、日本では収穫面積が55年連続で減少し、1900年以来の史上最低を記録した。日本政府によると、面積減少は消費減退に対応したもので、コメから代替作物への転換を促す国策が背景にある。

他方、世界の消費増加を牽引するのはサハラ砂漠以南の国々。カメルーン、コートジボワール、ナイジェリア、セネガルなどだ。経済成長や都市化、人口増加、そしてコメを主食とする食生活への移行により、需要が急速に伸びている。

世界の期末在庫量は1億8,320万トンで、2021年以降で最大となると予測される。そのうち、中国の期末在庫は1億350万トンと見込まれ、全世界のコメ在庫の半分以上を占めている。

初出:2025年4月22日
https://x.com/yoshiasakawa/status/1914680379967201745

編集部註:この記事は、浅川芳裕氏のnote 2025年5月16日の記事を許可を得て、一部編集の上、転載させていただきました。オリジナルをお読みになりたい方は浅川芳裕氏のnoteをご覧ください。

 

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筆者

浅川芳裕(農業ジャーナリスト、農業技術通信社顧問)

 

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