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野菜の生産者になろう! 家庭菜園のメリット3つ【落ちこぼれナス農家の、不器用な日常】
今回は、
「野菜の生産者になろう! 家庭菜園のメリット3つ」
というテーマで、家庭菜園を消費者の方におススメする記事です!
一般的な家庭菜園の楽しさというのは、
1. 運動不足を解消できる
2. 自分が育てた採れたて野菜を食べられる
3. 家と会社以外の自分の居場所を持てる
このあたりが一般的に挙げられる家庭菜園のメリットでしょうか。
しかし、農家の僕ナス男が考える家庭菜園のメリットはまだまだあります。
さっそく家庭菜園のメリット3つを紹介します!
① 食育の大事さが分かる
メリットの1つ目は、食育の大事さが分かることです。
都市部やサラリーマン家庭の子どもたちは、どうやって食卓に並ぶ野菜が栽培されているかを知りません。
大人でも農業に縁がなかった方は野菜について知らないことが多いです。
僕はビニールハウスで冬場は加温してナスを栽培していますが、
「ナスは冬でも採れるの?」
と驚かれることもありますし、
知人の酪農家は小学生の職業見学の受け入れ時に、
「どの牛からコーヒー牛乳が出るの?」
と聞かれたそうです……
もちろん、今まで知る機会がなかっただけなので、知らないことが悪いわけではありません。
しかし農家の立場から言わせてもらえば、食卓に並ぶ以外にも畑で見る野菜の様子も知っておいてほしいと思います。
泥つきの野菜を収穫した時の貴重な経験になるはずですし、大人でも野菜の栽培を通じて学ぶことはたくさんあるはずです。
② 農家のレベルの高さが分かる
2つ目のメリットは、農家のレベルの高さが分かることです。
食費の節約のために……と家庭菜園に興味を持つ方もいるかもしれませんが、残念ながら家庭菜園レベルでは収支は黒字にはなりません。
一般的な家庭菜園の規模(1~10坪ほど)では、収支はほぼ赤字になるはずです。
● 種苗費
● 肥料費
● 農薬費
さらに、
● 荷造運賃
● 自分の時給
を考慮したら、
「え、こんなに苦労して栽培した野菜が、スーパーでは100円!?」
「買った方がコスパいいじゃん……」
と気づいてしまうでしょう。
しかしそんな逆風の中でも、
● 何か月も前から栽培計画を立て
● 天候不順や病害虫の被害を回避して
● 安定して出荷して全国に供給している
農家の努力を少しでも分かってもらえたら嬉しいです。
③ 農業デマに惑わされなくなる
メリットの3つ目は、農業デマに惑わされなくなることです。
「百聞は一見に如かず」のことわざ通り、実際に野菜を栽培することで誰にも編集されていない生の情報が得られます。
ちなみに、SNSやYouTubeには農業デマが毎日のように流れています。
● 自然に任せれば、全く手をかけずとも野菜は育つ!
● 農薬を使うと、虫も食わないような危険な野菜になる!
など、土すら触ったこともないような人が農業デマを流しています。
いいねや再生回数を稼ぐために都合のいい部分だけを切り取って過激に編集するからでしょう。
次々と生まれる農業デマを消費者が見分けるのはとても難しいですが、少しでも農業リテラシーを高めておくことで、不安を煽る商売に巻き込まれることは少なくなるはずです。
まとめ
今回は、
「野菜の生産者になろう!家庭菜園のメリット3つ」
というテーマで書きました。
メリット盛りだくさんの家庭菜園。
僕は消費者の方全員に、家庭菜園を始めてほしいと思っています!
コロナ禍で3密回避が叫ばれている昨今、家庭菜園を始めるにはいいタイミングだと思います。
皆で家庭菜園を始めよう!
筆者 |