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セラリーニ教授のラットを使った実験で、「ラウンドアップを与えた方は、腫瘍の数が2〜3倍」になったそうです。この結果はどう判断したらいいですか。
セラリーニ氏が発表したこの論文は、使用したラットの種類、試験に用いた動物の数、発表したデータなどが世界的に認められた標準的手法に従っていないため、『各国の登録関係機関から信頼できる結果ではない』と判断されています。そのため、当初発表された学会誌から掲載を撤回されています。注意してください。
さらに、ヨーロッパでは上記セラリーニ氏の論文により社会的な論争になったことから、セラリーニ氏の試験で生じた懸念や疑問について精査することを目的として、EUが出資し、ラット90日間摂餌試験、慢性毒性試験 (1年間)及び発がん性試験 (2年間)の試験が実施され、報告書が発表されました。こうした試験の結果、グリホサート製剤の有無にかかわらず悪影響は観察されなかったと結論付けられました。
つまりこの論文は、科学的に認められていません。またこの論文を引用した情報にも注意が必要です。
参考
週刊新潮第5回2020年4月16日号に関する農薬工業会見解
https://www.jcpa.or.jp/news/pdf/news_200422_01.pdf
※(5月27日追加)週刊新潮ファクトチェックより抜粋(元記事がついておりませんでした。大変分かりにくくて申し訳ございません)