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【動画】「反科学に利用されるIARC(国際がん研究機関)の制度的問題」@24/11/22 AGRI FACT特別セミナー11

食と農のウワサ

2024年11月22日に開催されたAGRI FACT編集部主催の【特別セミナー】「グリホサート評価を巡るIARC(国連・国際がん研究機関)の不正問題 ~ジャンク研究と科学的誤報への対処法~」。ここでは当日のパネルディスカッションの模様を編集し、その要諦を公開していく。第11回は、「反科学に利用されるIARC(国際がん研究機関)の制度的問題」についてです。

浅川 【質問】『常にIARC(国際がん研究機関)が、常に問題のある評価を作成し、それを公表していることは、体系的、または制度的な問題があると思いませんか?』

唐木 IARC(国際がん研究機関)という組織はありますけれども、そこに委員会を作るのかどうかはその組織の中の検討で決まります。それから、その委員会ができると、委員は世界の各国から集めます。一番大事なのは、委員長が誰になるのか? それから事務局がどういう意向を持っているのか? その辺で委員会の動き方が変わってくる。ですから、IARCの委員会すべてがおかしなことをやっているということではない。いくつかの委員会では、非常におかしなことをやっていた。そこには、環境団体の科学者、あるいは、疑惑の科学者が入り込んでいた。それは、非常に彼らの大きな意図があって、そういうことが行われた。「IARCは使われた」というふうに私は思っています。

浅川 不透明さというのが発覚したわけですよね。他のEFSA(欧州食品安全機関)とかEPA(米国環境保護庁)とかは、食品安全委員会もそうだと思うんですけども、評価プロセスを文章で公開していると思うんですが、公開しないような機関というのは、IARC以外にあるんでしょうか?

唐木 私が知っている限りでは、IARC(国際がん研究機関)、健康関係の機関では、IARCだけだろうと思います。なぜ、その評価の過程を一切公表しないのかということについても、説明を聞いても私は納得できないですね。

それからもう一つは、IARCの委員の“利益相反”の関係についても、環境団体関係の研究者は一切、“利益相反”には問われない。ただ、企業関係の研究者はすべて“利益相反”で排除するというところについても、多少疑問がある。そういったIARCの中の規則については、理解ができないところがいくつもあります。

第12回に続く

登壇者

唐木英明(食の信頼向上をめざす会代表、東京大学名誉教授)
浅川芳裕(農業ジャーナリスト、農業技術通信社顧問)

 

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