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輸入小麦が危険は本当?「自国民は食べない」小麦を輸入する日本の末路(東京大学鈴木宣弘教授)を徹底検証
除草剤を直散布して枯らすため輸入小麦は危険だという言説が散見される。しかし、それは事実なのだろうか。この論を提唱する東京大学大学院 農学生命科学研究科教授の鈴木宣弘教授による「「自国民は食べない」小麦を輸入する日本の末路/鈴木 宣弘/東洋経済ONLINE/2021年8月27日公開」を徹底検証した。
北米は日本向けにのみ除草剤を直接散布→正しくありません
「これはジャップが食べる分だからいいのだ」とアメリカの穀物農家が言っていた、との証言が、アメリカへ研修に行った日本の農家の複数の方から得られている。
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農薬デマ記事。米国農家は「ジャップ」用だけ麦に除草剤を直散布というが、事実無根。米国で普通に消費。「政府は日本人の命の基準値を米国の必要農薬使用量から計算」と不安を煽るが、虚偽。その基準値は、食パンを毎日5万枚食べて達するほど微量=無害が事実。農薬の無知を悪用し、反日反米へ誘導▼ https://t.co/icPX9J3k7l
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
鈴木宣弘・東大農学部教授「米国農家は日本に送る小麦に除草剤を直接散布」「ジャップが食べる分だからいいのだ」は捏造的な記述。米国規制法をみればすぐ分る。この散布法は日本向けと全く関係ない。法的事実は、EPA(環境保護庁)により生育状況・使用時期が厳密に規定され、残留農薬試験もクリア済▼
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
プレハーベストは除草剤で小麦を枯らして収穫する→正しくありません
収穫時に雨に降られると小麦が発芽してしまうので、先に除草剤で枯らせて収穫するのだ。
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鈴木宣弘・東大農学部教授「先に除草剤で小麦を枯らせて収穫する」は誤り。除草剤の使用条件=枯熟期後期、小麦水分30%未満、収穫7日前まで。つまり、小麦はすでに枯れており、除草で収穫しやすい圃場準備が目的。誤記の原因は教授の小麦栽培の知識不足か?故意か?後者なら偽情報で不安を煽る悪質▼
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
鈴木宣弘・東大農学部教授「麦に除草剤を効率重視で直接散布」は誤り。正しくは、生育期間の短い「米国大平原北部」での農業技術の一つ。雨の多い年や雑草繁茂が激しい農場において、収穫を完了させるべく、ごく一部農場で採用される。そのため、この散布法の全米普及率はわずか3%(米調査会社GfK)▼
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
以上のように、除草剤の直散布は米国でもマイナーな麦生産技術の一つ。収穫された小麦は検査をクリアし、米国内外で消費されるが、著者はその事実を捻じ曲げ「問題なのは、米国からの輸入穀物に残留したグリホサートを日本人が世界で一番たくさん摂取してるという現実」と根拠なく、ただ不安を煽る▼
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
プレハーベストについてはこちらもチェック!
グリホサートは発がん性やさまざまな疾患を誘発する懸念が指摘される→正しくありません
発がん性に加え、腸内細菌を殺してしまうことで、さまざまな疾患を誘発する懸念が指摘されているグリホサート
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鈴木宣弘・東大農学部教授「発がん性が指摘されている除草剤グリホサート」は不正確。グリホサートのリスク評価を行った世界の科学・規制機関は全て、発がん性を否定する事実を隠ぺい▼https://t.co/b8qBK5IOWx
発ガン性が「ない」のになぜ「指摘される」か?
理由はこちら▼https://t.co/BjHLIM2KN1— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
グリホサートのリスク評価を行った世界の科学・規制機関は全て、発がん性を否定する事実を隠ぺい▼
鈴木宣弘・東大農学部教授「グリホサートが腸内細菌を殺してしまうことで、様々な疾患を誘発」は誤り。
教授は出所を示さないが、これは反ワクチン活動家で米国コンピュター研究者セネフ博士の説。英国メスネイジ博士&アントニオ博士の論文により検証され、科学的に否定済▼https://t.co/gD0i09lUx3
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
グリホサートは世界では規制、日本は規制緩和→正しくありません
世界的にはグリホサートへの消費者の懸念が高まり、規制が強化されるなかで、日本は逆に規制を緩和
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鈴木宣弘・東大農学部教授「世界的にはグリホサートへの消費者の懸念が高まり、規制が強化される」は誤り。
農薬の成分について安全性を審査する各国・地域(EU)の規制機関によって、グリホサートを承認・農薬登録している国は150カ国以上あるのが事実▼https://t.co/ElJqVppDQp
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
鈴木宣弘・東大農学部教授「日本は逆に(グリホサートの)規制を緩和」は誤り。
規制は緩和されていないが事実▼https://t.co/DRUZKpYkXu
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
規制は緩和されていないが事実▼
鈴木宣弘・東大農学部教授「世界的にはグリホサートへの規制が強化」⇒「逆に規制を緩和する日本での儲けに期待が高まる」は誤り。
下図(グリホサートの世界地域別・売上予測)の通り、北米・ヨーロッパ・アジア太平洋・南米・中東アフリカの全地域で市場拡大が予想される。他の調査会社予測も同様▼ pic.twitter.com/gEUTS7qCp8
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
Glyphosate Market to surge at a CAGR of 8.95% by forecast 2029. It is analyzed by country, form, crop type and application.
鈴木宣弘・東大農学部教授「政府は12月25日に(米国に)『クリスマス・プレゼント』と称し(グリホサート摂取限界値を)緩めてしまった」は意味不明。12月25日は食品衛生法に基づく、グリホ含む10農薬の残留基準値改正・公布日(厚労省)。同省が米国へのプレゼントと、同日を指定した証拠を教授はお持ち?▼
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/1225-2.pdf
髪の毛からグリホサートが検出されたので危険→量の概念を無視しています
日本人の毛髪検査からの輸入穀物由来とみられるグリホサート検出率も高い(28人中19人に検出、検出率68パーセント)。
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鈴木宣弘・東大農学部教授「日本人の毛髪検査からグリホサート検出率も高い(28人中19人検出、検出率68%)」と不安を煽るが、福島瑞穂氏ら社民・立憲議員による非科学的な調査。髪から0.1ppm検出されたと騒ぐが、無毒性量よりはるかに少なく、人体に無害。政治的なパフォーマンスに過ぎない話を引用▼
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
農民連食品分析センターの検査によれば、日本で売られているほとんどの食パンからグリホサートが検出されている
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鈴木宣弘・東大農学部教授「農民連食品分析センター検査によれば、日本で売られるほとんどの食パンからグリホサート検出」と不安を煽るが量を示さない。同センターHPをみると0.02〜1.10ppm。グリホサートのADI(無毒性量の1/100)のさらに0.0029%~0.163%で、人体に全く無害▼https://t.co/8XrBxUBcio
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
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輸入小麦には日本では禁止のイマザリルを噴霧→ミスリードです
輸送するときには、日本では収穫後の散布が禁止されている農薬イマザリルなどの防カビ剤を噴霧する。
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鈴木宣弘・東大農学部教授「小麦を輸送するとき日本で収穫後の散布が禁止されている農薬イマザリル等の防カビ剤を噴霧」は不正確。事実はイマザリルは日本で食品添加物として認可。禁止されている農薬というが、そもそも農薬登録されておらず禁止も何もない。輸入麦への使用は有害なカビ毒を防ぐため▼
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) August 30, 2021
遺伝子組み換え作物についてはこちらをチェック!
遺伝子組み換え作物・食品編(くらしとバイオプラザ21)