会員募集 ご寄付 お問い合わせ AGRI FACTとは
本サイトはAGRI FACTに賛同する個人・団体から寄付・委託を受け、農業技術通信社が制作・編集・運営しています

「妊婦でも(グリホサート)摂取量は想像以上に多く、自閉症など発達障害との関係が取りざたされている」という話に根拠はありますか。

食の疑問答えます

科学的な根拠はありません。

https://agrifact.jp/glyphosate-explanation-seneff-argument4/
から引用します。

セネフ博士とサムセル博士の論文で用いられた方法には、大きな間違いがあります。彼らは「三段論法に基づいた演繹的推論」を使いグリホサートの危険性を主張していますが、この論法は、2つ以上の命題から結論が引き出されたものです。セネフ博士とサムセル博士の最初の命題は、一般的にグリホサートの特性に関するものです。2番目の命題は、人の生理学に関するものです。これらの命題から、グリホサートと、さまざまな異なる病気の原因との間に因果的な関連があると主張していますが、これまで見てきたとおり、その三段論法は間違っているのです。

間違った三段論法の例1:
命題①:グリホサートはマンガンと結合して、マンガンを減らす。
命題②:精子の運動性はマンガンに影響を受けている。
結論:グリホサートは不妊と先天異常の原因である。

また、この推論を発展させて、グリホサートがマンガンと結合することが、自閉症、アルツハイマー病、パーキンソン症、不安障害、骨粗しょう症、炎症性腸疾患、腎結石、骨軟化症、胆汁うっ滞、甲状腺機能障害、および不妊症の原因だと言及している。さらに最近になって、まったく同じ推論を用いて、グリホサートとマンガンの結合が、米国での自閉症の増加の間に因果関係があると主張している。

しかしグリホサートと、それらの慢性疾患との間の因果関係を立証する科学的な研究は存在していない。

(中略)

要するに、新たな科学的な実験に基づいた結論ではなく、現存するさまざまな論文から「グリホサートに関連するもの」と「人の病気に関連するもの」を拾い出し、三段論法を用いて科学的にはあり得ない推論を主張しているに過ぎません。また彼らが科学誌に掲載した論文はメスネイジ博士とアントニオ博士により検証され、否定されました。つまり科学的に認められていない主張です。

※週刊新潮ファクトチェックより抜粋

『週刊新潮』(2020年4月30日号)掲載 グリホサート/ラウンドアップに関する記述を徹底検証3

 会員募集中! 会員募集中!

関連記事

記事検索

Facebook

ランキング(月間)

  1. 1

    (※終了しました)【特別セミナー】グリホサート評価を巡るIARC(国連・国際がん研究機関)の不正問題  ~ジャンク研究と科学的誤報への対処法~

  2. 2

    最終回 有機農業と排外主義②【分断をこえてゆけ 有機と慣行の向こう側】

  3. 3

    日本の農薬使用に関して言われていることの嘘 – 本当に日本の農産物が農薬まみれか徹底検証する

  4. 4

    VOL.22 マルチ食品の「ミネラル豚汁」が被災地にやって来た!【不思議食品・観察記】

  5. 5

    除草剤グリホサートに耐性のある植物の自然への影響は?【解説】

提携サイト

くらしとバイオプラザ21
食の安全と安心を科学する会
FSIN

TOP
CLOSE