寄付 問い合わせ AGRI FACTとは
本サイトはAGRI FACTに賛同する個人・団体から寄付・委託を受け、農業技術通信社が制作・編集・運営しています
ラウンドアップと抗生物質を一緒に散布すると、耐性菌だらけになると聞きました。そのような野菜を食べても大丈夫なのでしょうか?
大丈夫です。これは仮説の根拠となる事実がまったくない『空想』の主張です。
ラウンドアップ(主成分のグリホサート)への耐性を備えた遺伝子と、抗生物質Aへの耐性を備えた遺伝子、抗生物質Bへの耐性を備えた遺伝子は、その情報・特性がすべて異なります。そのためラウンドアップと抗生物質を一緒に散布したからといって、両方に耐性菌ができるということはあり得ません。
仮にこの主張通りであるとすれば、米国の肉牛は、飼料としてGMトウモロコシが与えられているので、牛のふんにはラウンドアップ耐性細菌が含まれているはずです。GMトウモロコシの害虫耐性遺伝子も、その細菌に入り込んで害虫に強い細菌だらけになり、さらに牛が食べている牧草の葉緑素を作っている遺伝子が、その細菌に入り、葉緑素を作る細菌だらけになります。トウモロコシのタンパク質を作る遺伝子も細菌に入って、その結果、細菌がトウモロコシのタンパク質を作るということになってしまいます。まったくあり得ない話です。
これは遺伝子学や細菌学の基本を知らないただの空想ですので、心配は無用です。もちろん除草剤ラウンドアップを使用した畑で栽培された野菜が、耐性菌に汚染されているということはありません。
※(5月27日追加)週刊新潮ファクトチェックより抜粋(元記事がついておりませんでした。大変分かりにくくて申し訳ございません)