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【動画】「WHOの下部組織IARCの発がん性分類は変えられるのか」@24/11/22 AGRI FACT特別セミナー13

食と農のウワサ

2024年11月22日に開催されたAGRI FACT編集部主催の【特別セミナー】「グリホサート評価を巡るIARC(国連・国際がん研究機関)の不正問題 ~ジャンク研究と科学的誤報への対処法~」。ここでは当日のパネルディスカッションの模様を編集し、その要諦を公開していく。第13回は、「WHOの下部組織IARCの発がん性分類は変えられるのか」についてです。

浅川 IARCのその基準や制度をどうやってチェックするか?

唐木 IARCの規則では公開された論文しか審査の対象にしないということになっています。だから「AHS(アメリカ農業者健康調査)」で、グリホサートとがんは関係ないという最終的な結論が出たけど、それはまだドラフトペーパーの段階で、論文として公表されていなかった。だから「それを入れないのは当たり前だ」というふうに、ブレア(当時IARC委員長)さんは主張した。

しかしブレアさんは、その後、ちゃんとしたデータで関係ないことを知っていた。そこのところが大きな問題ですね。

ですから、厳密に規則だといえば、IARCがペーパーを取り入れなかったことは正しいということになる。しかし委員長が、そうじゃないということを知っていながら、それを取り入れなかったことが本当に正しいのか? そういう問題にもなるということになります。

浅川 ブレアさんはAHSの調査がですね、発がん性の評価の委員会に出ていれば、そもそも発がん性があるという評価にならなかったというふうに仰っていると思いますけども。それを持っても、IARCは逆に否定されたみたいなもんですよね? これは、それでも覆らないんですかね? 委員長自らが発がん性がないことを認めたわけですよね、法廷で。なのに、いまだにIARCは発がん性があると言っている。

唐木 覆ったというか、評価を変えた例はいくつかあるんですけれども、例えば、コーヒーが確か2Bだったんですね。それで、世界のコーヒー好きからものすごく文句が出て、コーヒーの研究が進んで、そしたら、IARCはもう一度委員会を開いて、再評価をして、評価を下げた。そういう事実があります。

ですから、グリホサートについても、新しいデータをもう一回委員会を開いて、もう一回評価をし直せば、下がる可能性はある、ということですが、そういった委員会を開こうという提案が今のところ全くない……というところだと思います。

 

最終回に続く

登壇者

唐木英明(食の信頼向上をめざす会代表、東京大学名誉教授)
浅川芳裕(農業ジャーナリスト、農業技術通信社顧問)

 

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