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週刊新潮(2020年4月30日号)に厚生労働省のグリホサートの残留基準値のリストに食肉があり、これはEUや、世の中で使われている食品規格のコーデックス基準と比べると、牛なら100倍という高さであるという意味合いの記述がありますが、日本の基準は他国と比較して緩いのではないでしょうか。

食の疑問答えます

食品の安全を守る基本は「一日摂取許容量(ADI)」を順守することです。ADIは、生涯にわたり毎日特定の農薬を摂取し続けた場合に、健康への影響がない量のことを言います。

ADIをコップだと仮定してください。食品ごとの残留基準は、あくまでもADIの内訳、つまりコップに水を入れるためのスプーンです。食品それぞれの残留基準(スプーン)は、国や地域ごとに、どのような農薬の使い方をするのか、その食品をどのくらいの量を食べるのかなどの条件により違いがあります。しかし食品ごとのスプーンの大きさと、食品の安全性とは関係がありません。

そもそも残留基準値(スプーン)の大小を他国と比較する意味はあるのでしょうか。どのスプーンを使ったとしても、ADIを超えて、コップから水が溢れ出さない限り、健康に影響はありません。この筆者のように、ADIというコップ全体の量を無視して特定の食品ごとの残留基準だけを取り出し、「こんなにスプーンが大きくて危険だ」という言説を鵜呑みにしないことです。

参考

※週刊新潮ファクトチェックより抜粋・再編集

『週刊新潮』(2020年4月30日号)掲載 グリホサート/ラウンドアップに関する記述を徹底検証3

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