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「ワシントン大学の研究チームは『グリホサートにさらされると、がんリスク(非ホジキンリンパ腫など)が41%増大する』と学術誌に発表した。」と週刊新潮(2020年4月23日号)の記事にあります。やはり発がん性があるのではないですか。
この記事の根拠と推察されるのは、疫学調査の研究を解析している論文です。疫学調査の検証手法は、人の生活習慣と病気の関係を調査する方法なのですが、人の生活習慣は実に多種多様であるため、一つの要因を病気の原因として確定することはとても難しいという制約があります。疫学調査でラウンドアップと発がん性の関連を示唆する論文は存在するものの、方法論に疑問点があったり、別の実験方法によりその結論が裏付けられなかったなどの問題があります。
記事の根拠となる論文に関しても、解析方法に問題があると多くの研究者から否定され、また米国環境保護庁(EPA)からは反論の文書が発表されています。つまりグリホサートとがんの因果関係は疫学調査によっても証明されてはいないのです。
詳細は、農薬工業会(週刊新潮 第6回 2020年4月23日号に関する農薬工業会見解)
https://www.jcpa.or.jp/news/pdf/news_200430_01.pdf をご覧ください。
参考
※週刊新潮ファクトチェックより抜粋・再編集