IARC(国際がん研究機関)は1965年、WHOの外部組織として人への化学物質の発がん性分類(ハザードの同定)と、個々の化学物質のモノグラフ(専門書)を作るために設立された。現在は化学物質の混合物やウイルスなど、あらゆるモノを評価する組織へと変貌し、新たな評価を発表しては科学界で物議をかもしている。IARC独自の格付け分類が食の安全を預かる世界の研究・規制機関から否定されるのはなぜか。アグリファクトはこれまでも疑惑満載の組織IARCを検証してきたが、今回は長期シリーズの特集として歴史的経緯まで遡って深掘りしていく。
第1回 改革か廃止か 時代遅れのIARC同定スキーム
2022.12.13ある化学物質の発がん可能性を単純な二者択一で評価するIARCのハザード同定スキームはもはや時代遅れとなっている。1970年代初頭に設定されて...
第2回 評価プロセスを検証できないIARCは裸の王様だ
2022.12.23がん対策の国際的なガイドラインを策定する世界保健機関(WHO)には早急に改めるべき問題がある。それはWHOの下部組織IARC(国際がん研究機...
第3回 なぜIARCの評価だけが世界の規制機関と異なるのか
2023.01.132015年にIARC(国際がん研究機関)はラウンドアップ系除草剤の有効成分グリホサートを「グループ2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)...
第4回前編 IARC分類はがん予防にも社会にも役立たない【IARCに食の安全を委ねてはいけない】
2023.01.23化学物質のヒトに対する発がん性の評価は、がん予防が第一の目的である。しかし、ハザード同定に基づくIARC(国際がん研究機関)の発がん性分類は...
第4回中編 IARC分類はがん予防にも社会にも役立たない【IARCに食の安全を委ねてはいけない】
2023.01.23化学物質のヒトに対する発がん性の評価は、がん予防が第一の目的である。しかし、ハザード同定に基づくIARC(国際がん研究機関)の発がん性分類は...
第4回後編 IARC分類はがん予防にも社会にも役立たない【IARCに食の安全を委ねてはいけない】
2023.01.23化学物質のヒトに対する発がん性の評価は、がん予防が第一の目的である。しかし、ハザード同定に基づくIARC(国際がん研究機関)の発がん性分類は...